2019年1月17日木曜日

佐久心臓血圧クリニックニュース 第2号「上手な高血圧との付き合い方 まずは日々の塩分量に注目」

不定期で発行している当クリニックからの"お便り"「佐久心臓血圧クリニックニュース」。

院長からの健康に関わる豆知識や、当クリニックの最新ニュースなどをお届けしています。

クリニックに紙媒体を設置していますが、オンラインで、いつでもどこでもお読みいただけるようにblogでも掲載!

2018年10月8日発行の第2号、健康トピックは「上手な高血圧との付き合い方 まずは日々の塩分量に注目」です。血圧の測り方のコツも載せています。

インターネットだと読みにくいという方は、クリニックで紙面をお渡しできますので、受付でお尋ねください。

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佐久心臓血圧クリニックニュース 創刊号をblogでも掲載します!

不定期で発行している当クリニックからの"お便り"「佐久心臓血圧クリニックニュース」。

院長からの健康に関わる豆知識や、当クリニックの最新ニュースなどをお届けしています。

これまで紙媒体でクリニックに設置をしてきましたが、オンラインで、いつでもどこでもお読みいただけるようにblogに掲載を開始します!

まずはクリニック開院から間もない、2017年11月5日に発行した第一号。健康トピックは「高血圧」です。

インターネットだと読みにくいという方は、クリニックで紙面をお渡しできますので、受付でお尋ねください。

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2019年1月13日日曜日

スタッフインタビュー vol5. 院長・竹村隆広 心臓外科医として手術を重ねてきたからこそ感じる「予防」の大切さ、患者さんの長い人生に寄り添う医療の意味

クリニックにお越しいただく皆さんと、スタッフ一同、普段、コミュニケーションをとる機会はありますが、私たちのライフヒストリーについてお話することは滅多にありません。スタッフ同士でも、意外と知らないこともあります(笑)。皆さんに、より安心して、クリニックにお越しいただき、お話いただけるよう、スタッフのインタビュー記事を連載してまいりました。今回は最終回の第5弾、院長の竹村隆広です。


Q:いつから医師の道に進むことを考え始めたのですか? 

 一番最初に医者という仕事について考えたのは、小学生の頃にテレビで筋ジストロフィーの子どもに関する特集を見たときですね。筋ジストロフィーとは、筋肉の萎縮と筋力の低下がどんどん進行していき、最終的に心臓や呼吸器なども自力では動かなくなっていってしまう病気です。先天的に発症すると、20歳ぐらいで亡くなってしまう人が多いんです。その子たちの姿を見ながら、こういう人たちを助ける仕事はやりがいがあるだろうなと思いました。
 とはいえ、その頃は新幹線やリニアモーターカーの技術者、天文学者にも憧れていました。その後、どの段階で医師の道に進むことを決意したか、よく思い出せないのですが、高校の時には医学部に進むことを決めていましたね。

Q:様々な科があるなかで、心臓血管外科を選んだのはなぜですか? 

 まずは外科のほうが面白いと思ったんですよね。近年は内科でもカテーテルを使う治療など、直接病気の部分を直す治療も増えていますが、当時は外科のほうが劇的な治療効果があるように思えて魅力を感じましたね。そして外科のなかでも、心臓に、興味を惹かれました。また、癌は、私が医師になった頃には治療をしても効果が出ず、亡くなってしまうことが少なくありませんでした。一方、心臓の病気は基本的に機能の問題なので、人の生死に関わりはするものの、機能をちゃんと直してあげたら、元気になる人が多いんです。その点も魅力に感じましたね。 
 実はもともとは血を見るのが苦手だったので、不安がなかったわけではありません。でも実際にいざ手術の現場に立ち会ってみたら、全然問題ありませんでした。テレビなどで見るのと、実際に手術で人を切るのとでは、受け取る感覚がたぶん違うのだと思います。

 
Q:大学卒業後は東京女子医大に就職、その後、長野市にある東長野病院に移っていらっしゃいますよね。もともと長野に戻ってくることを考えていたのですか? 

 いえ、私自身に長野へのこだわりがあったわけではなく、たまたま声をかけてもらったのが東長野病院でした。大学病院にもしばらくいましたが、論文を書いたり研究する道を極めたいという思いは湧かず、むしろできるだけ早く、多くの手術をしたいと思っていました。東長野病院ではそのチャンスがあるポジションだったので、異動しました。
 東長野病院では4年、その後、国立長野病院で10年、諏訪赤十字病院で2年、そして佐久総合病院で10年と勤めてきました。

Q:ずっと病院に勤めてきて、今回クリニックを開業しようと思ったのはなぜですか?

 一つには自分の年齢がありますね。50代後半になり、心臓外科としてやり続ける、つまり手術をし続けられる年齢の限界に近づいてきました。そのまま病院に居たら、定年の65歳ぐらいで医者としての人生が終わり、あとは”付録の人生”になってしまう。それはつまらないと思ったんです。少なくとももう15年くらいは働き続けたいと思っています。
 もう一つには、心臓外科で手術をしていた患者さんたちは、いわば病気が進行してしまった人なんですよね。機能的なところを治してあげて、ある程度リセットすることはできますが、完全に正常な状態に戻ることはほとんどありません。そうであれば、病気になる前に未然に防げたほうがいい。予防、すなわち生活習慣の改善が主になりますが、そこに力を入れるクリニックは、他とは違う特色があっておもしろいのではないかと思いました。


Q:特にこういう人にアプローチしていきたいという対象はありますか?

 生活習慣病を抱えている人、特に40〜50代の働き盛りの人たちです。そうした人たちに対して、質の高い治療を提供し、あわせて、生活習慣を改善するための情報提供を、看護師が中心になって行なっていく。これを大事なコンセプトにしています。
 働き盛りの層の人たちが一番病気の原因をもっていて、病気になりやすく、でも病院に来ない層なんですよね。タバコをたくさん吸っていたり、高血圧だと指摘されても放っていたり、虫歯で歯がボロボロでも治療していなかったり…。それである日、心筋梗塞になって病院に運ばれてから、慌てて生活習慣を見直そうとする。でも40〜50代でも心筋梗塞で亡くなってしまうこともありますし、時すでに遅しという場合もあります。
 これは社会的な問題だと思いますが、特に独身の男性にこうした人は多く、かつ、年々増えていっている印象があります。
 一方で、ご家族がいる男性の場合には、奥さんをはじめとしたご家族にも働きかけていきたいと考えています。家庭全体で減塩に変えることができれば、例えばお子さんがいらっしゃるご家庭の場合、子どもさんの味覚も減塩にでき、次の世代の生活習慣病予防も期待できます。その点でも、この世代にアプローチすることは意味があると思っています。

Q:働き盛りで忙しい人たちの場合、なかなか自分自身で情報を探して、クリニックを見つけ出すこともなさそうですが、どのように働きかけていこうと考えていますか? 

 そうですね。市町村も今は医療費削減のために予防に力を入れようと躍起になっています。多くの市町村では、自治体が中心になって保健師さんなどを起用し働きかけをしていますが、それに応じない人たちはたくさんいます。その”応じない人たち”の健康意識をどう高めていくか、どう病院との接点をもたせるかが、大事なポイントになると思っています。
 また当クリニックとしては、この連載もそうですが、インターネットや様々な情報網を使って、従来の病院とは違う形の情報発信をしていきたいと思っています。それによって、働き盛りの世代や若い世代にも、接点をもってもらえる機会を増やせるのではないかと考えています。
 もう一つには、今後、企業に働きかけていきたいとも思っています。大企業はすでに健康意識が高い会社が多いので、主に中小企業ですね。会社は家庭よりずっと長い時間を過ごしている場所ですし、会社から言われたら、働いている人たちもやらざるをえないじゃないですか。今後、少子高齢化が進む中で、企業も人手不足に必ず直面します。その時に従業員が健康を保っていたほうが、人的コストが削減できます。雇い手と働き手、双方にメリットがあるはずです。そこにモチベーションをもってもらいたいですね。


Q:患者さんと接する時に意識していることはありますか?

 とにかく、患者さんに笑顔で帰ってもらうこと。これは大事にしていますね。でも、患者さんのほうがおもしろくて、僕らのほうが笑わせてもらうこともいっぱいあります(笑)。
 もうひとつは、これはクリニックに限らず、これまでの病院でも大事にしてきたことですが、患者さんにとにかく対等に接することです。残念ながら、医療スタッフと患者さんとでは医療スタッフのほうが“上”だという昔ながらの意識は、医療業界に根強く残っています。患者さんに対して、対等に優しく丁寧に接すること、言葉遣いも、医者と患者さんとしての言葉遣いではなく、人間と人間としての言葉遣いをするように、私自身気をつけていますし、スタッフにもいつも伝えています。
 医療において、もちろん確固とした知識と的確な治療はとても大切です。それは大前提としたうえで、患者さんができるだけ話しやすい環境をつくることは、よりよい医療を提供する上で極めて大切だと考えています。

Q:クリニックを立ち上げて1年。病院の頃との違いはありますか?

 やはり患者さんとの距離感は近くなったと思いますね。血圧を測定して、検査結果を見て、問題ないですよと伝えたら、一般的には診療が終わると思うのですが、ここではもう一歩踏み込んで、患者さんの生活の中まで見ようとしています。もしかしたら踏み込まれることに抵抗がある患者さんもいるかもしれませんが、生活にまで介入していくことで、より改善効果は期待できるように感じています。

Q:手術のような分かりやすい「回復」はクリニックではなかなかないと思いますが、クリニックではどんな時にやりがいを感じますか? 

 やはり患者さんの体重が減ってきたり、血圧が下がってきたり、数値が改善するのを見ると嬉しいですね。
 手術は極めて短い期間で成果が求められますが、手術後もその方の長い人生は残っているんですよね。手術や治療をして、その病気が治ったとしても、家に帰ったときに今までの生活ができなくなってしまったら、どうしようもないじゃないですか。私は医師になって35年ほどになりますが、20年診ている患者さんたちもいます。その方たちが今も変わらず生活を送れていてはじめて、「治療がうまくいった」と言えると思います。でも、患者さんの日常生活まで見て治療をする病院は多くないですし、治療後の長い人生にまできちんと向き合えている医師はそう多くありません。
 当クリニックのスタッフは全員もともと病院にいたので、その部分のノウハウは現状ありませんが、これからしっかりとその視点をもって、考え続けていきたいと思っています。

Q:今後挑戦していきたいことはありますか?

 病院で勤めていたときから、力を入れていたことのひとつですが、チーム医療ですね。医師が頂点にいて、指示を出さなければ動けないというような体制は止め、いろんな職種の人が自分の専門性を活かして、自主的かつ連携しながら治療をしていく体制を大切にしたいです。
 クリニックの場合は特にスタッフが少ないので、周りの人たちを巻き込むことがとても大切だと思っています。薬剤師さんやリハビリ関係の人、医療職にかぎらず、レストランと一緒にセミナーを開催したり、最近は運動療法を提供できるところとも連携しようとしています。生活習慣の改善においては、そうした多方面からのアプローチをできたら、より効果的なのではないかと思っています。


 もう一つはITの活用です。まだ利用者の方は少ないですが、当クリニックでは遠隔診療のシステムも導入しています。これも訪問看護ステーション(看護師がかかりつけ医と連絡を取りながら、患者さんのご自宅を訪問し、療養生活のお手伝いをする拠点)と連携することで、機械を使いこなすのが難しい高齢の方でも利用しやすいように工夫しています。どこからでもスマートフォンを使って医師に診てもらえ、薬が自宅に送られてくるようになれば、とても便利ですよね。すべての疾患に使えるわけではありませんが、慢性的な疾患であれば、医師の側も患者さんのほうも、時間とお金のコストを減らすことができます。交通アクセスが悪いエリアの高齢者がこれから益々増えていくなかで、今後必ず有効な手段になると思いますね。
 おかげさまでこの取り組みは、新聞や医療雑誌でも取り上げてもらいましたが、今後も、長野の他のエリア、あるいは同じように高齢化や過疎化に直面するであろう他県の地域にとって、何か役にたつようなモデルケースを当クリニックからでも作っていけたらと…、昨年で60代になりましたが、まだまだ挑戦ですね。

 

2019年1月6日日曜日

スタッフインタビュー vol4. 看護師長・竹村言栄 「医療」ではカバーしきれない部分まで「看護」の力で見つめる

クリニックにお越しいただく皆さんと、スタッフ一同、普段、コミュニケーションをとる機会はありますが、私たちのライフヒストリーについてお話することは滅多にありません。スタッフ同士でも、意外と知らないこともあります(笑)。皆さんに、より安心して、クリニックにお越しいただき、お話いただけるよう、スタッフのインタビュー記事を連載してまいります。第4弾は、看護師長の竹村言栄です。





Q:看護師になろうと思ったきっかけは何ですか?

 高校生の頃、特段なりたいものがなかったのですが、親から、このご時世だから何か資格をとったほうがいいって言われて。とはいえ、女性で資格をとってやれる仕事って、当時はそんなに選択肢がなかったんです。最初は保母さんがいいかなと思いましたが、その頃、保母さんはすごく余っていたんです。いま求められているのは医療かなと思って…。ちょうど高校の友達のお母さんが看護師をしていて、友達も看護師を目指すって言っていたので、じゃあ私もなろうかなって、看護の専門学校に進学しました。結局その友人は看護師をやめて、違う仕事をしていますが(笑)。

Q:ではそんなに看護師への強い憧れがあったわけではなく…?

 いま思い返すと、親の病院に付き添って行った時とかに、看護師さんを見て、かっこいいなと思っていたところはありますね。でも、もちろんその時は”きれいなところ”しか知らなかったので、実際になってみたら、かっこいいだけではない面もたくさん知ることになりましたが(笑)。

Q:それでも看護師の道からぶれることはなかったのですか?

 なかったですね。逆に、意外に自分に合っているのかもしれないと思いました。ずっと座っているデスクワークとかは絶対に嫌で、動いているほうが好きでしたし、いろんな人と接していたほうが楽しいとも思っていたので。看護学校の実習の時も、自分の担当の患者さんと結構仲良くなって、会話をしているのがすごく楽しかったんですよね。 

Q:コミュニケーションの仕事なんですね。

 そうですね。もちろん中には大変な患者さんもいましたけど。でも、そういう人のこともだんだん客観的に見られるようになりました。頭ごなしに、この人嫌だって言うのではなくて、その人の背景にも目を向けてみる。何か理由があってこうなっているかもしれないと考えたり、こういうところもあるけど、他の面もあるかもしれないと思いながら話をしたり… 。
 普段の人間関係でもそうですが、「この人嫌い」って思ったら、話ができなくなってしまうじゃないですか。だから見えていない部分を想像しながら話をします。そうして新しい部分を発見できたときが、看護師をしていて楽しい瞬間ですね。



Q:就職の際はご自身で何科に入るか決めたのですか?

 私が就職した時は、あまり希望は通らなくて、たまたま脳神経外科に配属になりました。脳外科のチームで6年働きましたが、「看護の力」というものを感じるような場面が少なからずありました。脳の障害の場合、特に若い人であれば、薬以上に周りからの刺激が、脳細胞を生き返らせるうえで有効だったりするんです。
 一番感動したのは、ある妊婦さんが麻疹にかかって、子どもが生まれてから頭に障害が残って寝たきりになってしまったんですね。その女性を私たちがマッサージしてあげたり、座らせてあげたり、髪の毛をきれいにしてあげたりしていました。そうしたらある日、だらーんとしていた手がピクって動いて!ずっと付き添っていた義理のお母さんと一緒に大喜びしました。そこから彼女はみるみる回復して、最後は歩いて帰れるようになりました。
 これは医師による「治療」ではできなくて、24時間関わっている看護師の「ケア」だからこそできたことだと思っています。こうした経験が脳外科にいた時には結構ありましたね。その脳外科で6年働いてからは、ずっと循環器にいます。

Q:看護師さんの場合は、科を変わるんですね。知識の習得など大変そうですね。

 結構変わりますね。変わることで良い面と悪い面の両方があるとは思います。ただ、同じところにずっといて専門性を追求していると、つい病気のほうに意識が向きがちです。看護の場合は、病気を見るのではなくて、「全人的(ぜんじんてき)」というのですが、その人自身、その人全体を、見ることが大切です。心臓の病気がある人が脳梗塞になったりと、合併症も少なくないですしね。幅広い知識をもっていたほうが、患者さんと深く関われるのではないかと思います。

Q:幅広い知識を持っていたり、全人的に患者さんを見ることは、クリニックでは一層活きてきそうですね。

 それはあると思いますね。いろんな科を見てきたこと、そして自分自身の人生経験も、クリニックに来てからは特に役に立っていると思います。
 当クリニックでは、看護相談室というものを設けていて、そこで患者さんが看護師と個室でゆっくり話をできるようにしています。そのときに、自分の母親が難病であることや、父が介護認定を受けて施設に入っていること、私自身、婦人科と胆石で3回手術を受けたことなどの経験が、患者さんとの共通の話題になって、より近く、より深く話ができることはありますね。
 先日も、ある患者さんが高血圧で来院されたのですが、お話をしていくうちに、旦那さんがうちの母親と同じ難病だと分かったんです。旦那さんの病気に関する心配事があるから、動悸がしたり、血圧が上がったりしてしまっていた。それは治療行為だけでは見えなかった部分ですよね。
 別の患者さんは、数日間食欲がなくてご飯を食べられず、手が痺れる症状で来院されました。でも採血や検査をしても特に異常は見つからない。点滴をしながらお話をしていたら、職場の人間関係が難しくて仕事を辞め、その頃から食事がとれなくなったことや、そのことを親御さんに打ち明けられず悩んでいることなどを、泣きながら打ち明けてくれました。こうした心理的な状況は、点滴では治らないですし、医師がいくらご飯を食べるよう指導しても、変わらないですよね。
 医療で治る病気もあれば、医療だけでは見えない、患者さんのバックグラウンドや周囲の環境が病気の要因になっている場合もあります。そこを医師と看護師が連携しながら、ケアしていくことが大切だと思っています。



Q:クリニックに入る前は看護師長の仕事をされていたのですよね?

 はい、東京の災害医療センター、ついで高崎総合医療センターで看護師長をしていました。一般の看護師として患者さんを直接ケアしていたのは36歳まで。そこから約10年は、看護師長として、患者さんやご家族とお話をする時間をもったり、看護師を育てる役割を担っていました。
 若い看護師を育てるのはとても楽しくて、すごく好きで、一時期は看護学校の教員になることも考えていたくらいです。私が師長を務めていた10年間で、ネガティブな理由で辞めた子が一人もいなかったことは、私の自慢ですね。
 だから正直、クリニックに移って、看護師長としてのキャリアパスから離れることには、葛藤がありました。でもクリニックの他のスタッフたちが、みんな素敵な人たちで、やる気に満ちている様子を見ていて、私も頑張らなくちゃって背中を押されました。
 普通のクリニックであれば、おそらくつまらないと思ってしまったと思うのですが、ここであれば、患者さんに自分が学んだ知識を伝えられるし、コミュニケーションもたくさん取れる。それはやはり楽しいですからね。楽しすぎて、この間も笑いすぎだって院長から怒られましたが(笑)。 

Q:笑い声が響いているクリニックって素敵ですね。初めて来院された方とかは特に、緊張されていることも多いでしょうから、笑うことでその緊張がほぐれたりしそうですよね。

 他院から移って来られる方も、話を聞いてもらえなかった、話ができなかった、という理由でいらっしゃる方が一番多いんです。目も合わせてくれなかったとか。
 病院とクリニックの大きな違いは、期間の長さだと感じています。病院は、1週間とか、限られた期間で入院して退院する方が多い。関われる期間が意外と短いんですよね。でもクリニックであれば、もっと長く関われますよね。だからこそ、深くも関わっていきたいと思いますね。
 病気以外のことでも何でも聞くし、私で相談に乗れることであれば、何でも話してくださいっていう姿勢は、これからもずっと患者さんに伝え続けていきたいですね。




Interview & Text & Photo / Ai.A